鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「キースは、俺と契約した三人目の竜騎士だ。この国の守護竜イクエイアスの眷属の雄竜には、成竜となれば一度は竜騎士と契約することが義務付けられている」
「え……?」
いきなり脈絡もなく語り始めたセドリックに、オデットは目を見開いて驚いた。
良く理解出来ない流れながらも、彼なりにオデットを慰めてくれようとしているのかもしれないと思い直す。
(だって、彼は竜なんだもの。人間の慰め方をわかってはいないのかも)
オデットの戸惑っている表情など、全くお構いなしにセドリックは語り始めた。
「竜騎士には、色んな種類の人間が居る。その中でも、今契約しているキースは特に面白いやつだ。自分が嫌われても構わないからと、大事にしている誰かの道を正したいと、そう純粋に思っている。あんなに優しい人間は、そうはいない。大抵の人間は、そんな事は思わない。利己的だ。だが、それは生き物としては正しい行動だ。自分の周囲に好かれていたいと思うのは、当然のことだ。キースは、自分が嫌な役割を買って出ても、良くなって欲しいと思っている。そのために自分は嫌われたとしてもそれで良いと、強い信念を持って動けるんだ」
「え……?」
いきなり脈絡もなく語り始めたセドリックに、オデットは目を見開いて驚いた。
良く理解出来ない流れながらも、彼なりにオデットを慰めてくれようとしているのかもしれないと思い直す。
(だって、彼は竜なんだもの。人間の慰め方をわかってはいないのかも)
オデットの戸惑っている表情など、全くお構いなしにセドリックは語り始めた。
「竜騎士には、色んな種類の人間が居る。その中でも、今契約しているキースは特に面白いやつだ。自分が嫌われても構わないからと、大事にしている誰かの道を正したいと、そう純粋に思っている。あんなに優しい人間は、そうはいない。大抵の人間は、そんな事は思わない。利己的だ。だが、それは生き物としては正しい行動だ。自分の周囲に好かれていたいと思うのは、当然のことだ。キースは、自分が嫌な役割を買って出ても、良くなって欲しいと思っている。そのために自分は嫌われたとしてもそれで良いと、強い信念を持って動けるんだ」