鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
探知魔法もこれに掛けられているし、あの鉄巨人もこれを目指して来るのだ。そう、喚び出した魔法使いに命じられているから。月魔法しか使うことの出来ないオデットには解呪方法なんて、わかるはずもない。
(せっかく逃げられたのに、何かに縛られたままなんて、嫌。本当の意味でも、自由になりたい。でも、どうしたら……)
そこまで考えて、オデットは気がついた。今は自分が居るのはガヴェアではなく、これまでのように誰にも助けを求められない訳でもない。
いつもの癖で「救われるはずがない」と思い込んでいたことに気がついた。
(そうよ! キース様にお願いして、解呪方法を調べて貰えば良いんだわ!)
善は急げとばかりに、ざばりと音を立てて浴槽から立ち上がったオデットは、用意されていた布で適当に身体を拭くと寝巻き用に買って貰った簡素な造りのワンピースを着てキースの部屋に向かった。
コンコンと扉を叩くと、既に着替えを済ませて楽な服になっていたキースは怪訝そうな顔をしていた。
「……ん? どうした?」
「すみません! キース様。ちょっとこれを、見て貰って良いですか?」
(せっかく逃げられたのに、何かに縛られたままなんて、嫌。本当の意味でも、自由になりたい。でも、どうしたら……)
そこまで考えて、オデットは気がついた。今は自分が居るのはガヴェアではなく、これまでのように誰にも助けを求められない訳でもない。
いつもの癖で「救われるはずがない」と思い込んでいたことに気がついた。
(そうよ! キース様にお願いして、解呪方法を調べて貰えば良いんだわ!)
善は急げとばかりに、ざばりと音を立てて浴槽から立ち上がったオデットは、用意されていた布で適当に身体を拭くと寝巻き用に買って貰った簡素な造りのワンピースを着てキースの部屋に向かった。
コンコンと扉を叩くと、既に着替えを済ませて楽な服になっていたキースは怪訝そうな顔をしていた。
「……ん? どうした?」
「すみません! キース様。ちょっとこれを、見て貰って良いですか?」