鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
13 願い
思いもよらなかった彼からのキスに、あまりの驚きに瞬きすら忘れて目を開いたままのオデットは、間近にある整った彼の顔を見ながら場違いな事を思っていた。
(睫毛、すごく長い……)
銀色の髪の毛を持つ彼の睫毛は、当然のことだが烟るような銀色だ。
銀色は視覚で捉え難いはずなのに、薄暗い照明の中でも見て取れてしまう程にとても長い睫毛だった。今までになかった近い距離にあるキースの顔は、オデットが彼を最初に見た時に近寄り難いと思った通りに整っていた。
するっと唇を割り開き熱い舌が滑り込み、驚いている間に奥に縮こまっていたオデットの小さな舌を吸い上げられた。
誰かと粘膜を擦り合わせるという初めての感覚に酔いしれて、目を瞑ったままで身を震わせた。ぎゅうっと力強い腕に抱きしめられ、必死で彼に合わせて舌を動かして息をすることも忘れていたオデットは、キースが彼女の異変に気がついて身体を離すまでに酸欠になりかかっていた。
「っ……はっ……はあっ……はあっ……」
(睫毛、すごく長い……)
銀色の髪の毛を持つ彼の睫毛は、当然のことだが烟るような銀色だ。
銀色は視覚で捉え難いはずなのに、薄暗い照明の中でも見て取れてしまう程にとても長い睫毛だった。今までになかった近い距離にあるキースの顔は、オデットが彼を最初に見た時に近寄り難いと思った通りに整っていた。
するっと唇を割り開き熱い舌が滑り込み、驚いている間に奥に縮こまっていたオデットの小さな舌を吸い上げられた。
誰かと粘膜を擦り合わせるという初めての感覚に酔いしれて、目を瞑ったままで身を震わせた。ぎゅうっと力強い腕に抱きしめられ、必死で彼に合わせて舌を動かして息をすることも忘れていたオデットは、キースが彼女の異変に気がついて身体を離すまでに酸欠になりかかっていた。
「っ……はっ……はあっ……はあっ……」