契約彼氏とロボット彼女

私の大切な人達



沙耶香のボディガードは一卵性双生児。
双子を雇うにはセレブならではの事情がある。


財界の重鎮が集まる格式高いパーティでは会場入りの際に身に危険が伴う場合がある為、参加者の替え玉が使われる事もしばしば。

その際、当人と替え玉双方の護衛を果たさなければならない。



ボディガードは信用第一。
身内のスパイ行為や裏切り等のルール違反は許されない。

双子のうちの一人が裏切り行為を行えば、片割れも処罰の対象に。
二人は良くも悪くも常に連携プレーで、沙耶香の誕生と共に屋敷で雇われている。



担当のボディガードは、右京(うきょう)左京(さきょう)
プライベートな情報は雇い主の父親以外誰も知らない。



二人は三十代後半で短髪黒髪。
サングラスに黒スーツ黒ネクタイと全身黒ずくめ。
身長は180センチ超えでガタイがいい。



いっけん見分けがつかない二人だが、黒崎家では十メートル先でも判別できる。
兄妹がいない沙耶香にとっては家族のような存在。
幼少期からの思い出は、この二人無しでは語れないほど。


雇い主は父だが、二人は沙耶香の味方で良き理解者でもあった。



ボディーガードに加えて、今年六十六歳になる専属運転手の(すが)は物腰が柔らかくて理解ある祖父のような存在。

コンビニで意中の彼を発見したあの日から、父親に毎日3分間分の虚偽報告をしてもらっている。

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