吐き出してメルトハート
2月14日、世にいうバレンタインデー。
そんな日のうららかな朝、なんだか息苦しくって飛び起きた。
咳き込むわたしの口からこぼれたのが、なんとチョコレートだったわけでして。
ベッドに散らばるチョコレートの粒々に思考停止。
そこらのスーパーで安売りされているようなそれとは違う、ひと目で高級だとわかるような代物に。
「……うま」
とりあえず手が伸びた。
と同時、しゃっくりが出る。
「ひっく」
口からころんと転がり出てきたのは、ホワイトチョコレート。
さっき食べたのとはまた違う、新しいチョコレートにわたしはぴんときた。
「そっか、バレンタインだからか」