君とふたりで。



みんな奇抜な色の髪の毛をしていて…。


とりあえず、あたしみたいな


“そこらへんにいる凡人”


なんかじゃないということは分かった。




…関わっちゃいけない。



一瞬のうちに危険を察知し、直ぐ様目を逸らした…はずだった。



だけど恐ろしいことに、その中の1人と目がバッチリと合ってしまっていた。




──ヤバい…



その3文字が頭の中でぐるぐる回る。



無理はあるけど、見なかったことにしよう。



平静を装ってそのまま通り過ぎる



…ことなど出来なかった。




「てめぇ何ガン飛ばしてんだ!?」




目が合った男が怒りのこもった口調で叫んだ。




見たけど…


確かに目ぇバッチリ合ったけど…



睨んではないし、わざわざ言わなくても良くない!?




高速で動き出した心臓。
冷や汗が流れる。



あたしは金縛りにあったみたいに…実際なったことはないんだけど…その場に固まっていた。


泣きそう。



男は立ち上がると、ズンズンとこちらに向かってきた。




「誰だてめー」




ぶっちゃけあたしの台詞…!!




< 17 / 102 >

この作品をシェア

pagetop