君とふたりで。
みんな奇抜な色の髪の毛をしていて…。
とりあえず、あたしみたいな
“そこらへんにいる凡人”
なんかじゃないということは分かった。
…関わっちゃいけない。
一瞬のうちに危険を察知し、直ぐ様目を逸らした…はずだった。
だけど恐ろしいことに、その中の1人と目がバッチリと合ってしまっていた。
──ヤバい…
その3文字が頭の中でぐるぐる回る。
無理はあるけど、見なかったことにしよう。
平静を装ってそのまま通り過ぎる
…ことなど出来なかった。
「てめぇ何ガン飛ばしてんだ!?」
目が合った男が怒りのこもった口調で叫んだ。
見たけど…
確かに目ぇバッチリ合ったけど…
睨んではないし、わざわざ言わなくても良くない!?
高速で動き出した心臓。
冷や汗が流れる。
あたしは金縛りにあったみたいに…実際なったことはないんだけど…その場に固まっていた。
泣きそう。
男は立ち上がると、ズンズンとこちらに向かってきた。
「誰だてめー」
ぶっちゃけあたしの台詞…!!