君とふたりで。
最近発売された美味しそうなお菓子を買い、外をぶらつく。
「「…あ」」
ナイスタイミングと言うべきだろうか。
少し歩いた所に、バッタリと出くわした。
「おぅ久しぶり〜! 何してんの?」
「あ、買い物…?を…」
彼は赤茶の髪をいじりながら、
ふーんと短い返事をする。
どうやらこの人も何かを買ったらしい。
コンビニの袋を提げている。
「丁度いーし、遊んでかね?」
「………はぃ?」
思いもしなかった言葉に間抜けな声が出る。
あたしの顔もさぞ間抜けだったに違いない。
「いーじゃんいーじゃん、今暇だから外出て来たんだろ!?」
行動読まれてる。
断る理由はないけど嫌だ。
だって前見たあの集団がいるんでしょ?
…怖すぎる。
冗談だったとはいえ、あの時みたいにキレたらヤバそうだし…と思い、コクンと頷いた。
後からこれより恐ろしい思いをするなんて考えもしなかった。
だけど、行かなかったら“君”に会えなかったんだよね──…?