君とふたりで。
その後も色々と雑談していた。
話してみると皆さん意外といい人で。
緊張がなくなった。
見た目で判断するなってよく聞くけど、本当だと思った。
─ブォンブォンッ!!
爆音が響いてきたことにより、一旦会話が止む。
少し嫌な予感がした。
予感は見事的中し、爆音の原因であろうバイクがここの前で止まる。
「!!」
…絶句。
言葉を失うというのはまさにこのことだ。
なぜならバイクから降りてきた男は…、
180cmくらいありそうな長身
耳にいくつものピアス
指にはゴツいリング
どこからどう見てもヤンキーにしか見えなかったからだ。
しかも、かなりの。
警戒し、座っている場所から少し後退りする。
「あ〜??」
なのに裕矢くんときたら、首を傾げて呑気な顔をしている。
オイッ!!! 何そんな…
「おっせーよハル!!」
………
……………。
「──ぇえぇぇえ!?!!?」
思わずバカでかい声を出したあたし。
は、“ハル”!?
なんで?
彼女じゃないの?