君とふたりで。
この学校はだいぶと変わっていて。
体育祭や文化祭などの行事の時は、化粧もピアスもしていいことになっている。
それも変な話だ。
「あたしはいーや。そーゆうの似合わないし」
「え〜化粧したら印象変わるのに」
2人は残念そうに肩を落とした。
…あたしが化粧とかまずない。
「咲良はかっこいい感じだから、しない方がいいかもね!」
基本、可愛いよりかっこいい、って言われる方が多い。
顔は良くないって自覚してる。
性格はガサツで男っぽいし…それに加え言葉遣いも悪いから、そんな風に言われるんだと思う。
本当、どーにかしないとね。
今更無理だけど…。
「てか体育祭に片岡先輩達来ると思う〜?」
唯が栗色の髪をいじりながら、疑問を投げ掛けた。
…“片岡先輩”?
「──って、あの有名な!?」
あたしは思わずでかい声で叫んでいた。
2人は少し驚いていたようだ。
「咲良、今更?」
「前話してたじゃん!」
その2人の話、途中聞こえてなかったし。
「咲良詳しいの?」