君とふたりで。
──次の日。
学校に行くなりチカに思いっきり突進し…
「チカー!! 昨日はどーだった!?」
でかい声で叫んだ。
チカは朝練で早く来るから、今の時間帯はあまり人がいない。
「やっばい緊張したよ!!」
「どんな話したの?」
「えー部活の話とかぁ〜、ってかほとんどそんだけかな」
照れ臭そうに微笑む。
嬉しそう。
「あははーいいなぁっ」
「や、咲良はどーなんよ! テニス部の先輩と一緒に帰ってたみたいじゃん!!」
「あ〜アド聞かれたけど…」
「マジ? 付き合っちゃえば!?」
「いきなりかよ!」
とか言いつつ、あたしの顔も緩んでいたんだけど。
「メールしたんだ?」
「うん、結構楽しい人で──」
そこまで言いかけた時、あたしの携帯が鳴った。
From:沢田 一紀さん
昨日寝ちゃってごめん!
「お。ラブラブだね」
メールを勝手に覗き込んできたチカがニヤニヤして冷やかす。
「ら…!?」
ラブラブ…?? どこらへんが?
やっぱりこの子、変なんじゃ…。