君とふたりで。
ただ、自分の中で人物像が一致していなかっただけ。
でも、あたしが聞いた話では、犯罪者みたいな感じだったから…。
あの人そんな感じしないし…。
「なんだ〜咲良はレベル高ぇなぁ」
「は!? 別に好きじゃないですよ!」
そりゃ綺麗で整った顔立ちだし、背も高いし文句なしの人だけど!!
レベル以前の問題で、あーゆう不良苦手っていうかぶっちゃけ嫌いだし…。
あたしは爽やかな感じが好き。
…な、はず。
「なんだぁ良かった〜」
ホッとしたような安堵の溜め息を漏らす一紀さん。
……咲良。ないってそれは。
自分で自分に言い聞かせるけど、一紀さんのこの態度。自惚れじゃないよね?
「俺、咲良のこと好きなんだよね」
──マジですか。
なんとなく気付いてはいたけど…。
3日だよ?
会って3日しか経ってないんだよ?
「あ、の〜…」
「俺のこと嫌い??」
…じゃなくてですね。
「嫌いじゃないです…けど」
かといって好き、ではないし…。でもこんなこと本人に言えないし。