君とふたりで。
女子高生の定番、カラオケに行き熱唱しまくる。
あたしは中学の時カラオケに行ったことがなくて。
正直歌うのよりも聴く方が好き。
だから正確には“熱唱”していたのは2人なんだけど。
一通り歌い終わってお喋りタイム。
「一紀さんとはぶっちゃけどこまでいったの?」
さぁこの質問来たぞ!
とでも言いたそうな香織。
目の輝きがハンパない。
「何、どこまでって…」
「だぁからぁ〜ヤッちゃったかって聞いてんの!」
「…は!? んなことしてねーし!!」
「そーだよ香織、咲良はガード固いんだから!」
唯がフォローを入れるようにすかさずツッコんだ。
ちぇっ、と口を尖らせる香織。
「初めてなら大切にしなきゃね〜」
「でも咲良! 一紀さんだって我慢してるはずよ!! あんまり焦らしちゃ駄目だからねっ」
…果たしてあたしのような男勝りな女に、我慢なんかしているんだろうか。
言おうとしたけどやめといた。
「じゃあね〜」
「うん、また明日!」