君とふたりで。



重たい内容だとは分かっていたけど…
繋ぎ止めるのに必死だったんだ。



「代わりの女にしてもいいっていうの?」




そんな返信が来た。



もうなんでも良かった。




でも最終的には…




  From:

  ごめん
  やっぱりできない

  そんな最低なこと
  咲良にしたくない




──無理だった。



あたしだって、これ以上付きまとって、嫌われたいわけじゃない。



だから身を退いた。




  To:

  分かった
  今までありがとう

  こんな奴でごめんね



  From:

  俺の方がごめん

  咲良と付き合えて
  ほんとに良かった

  今までありがとな

  幸せになってね
  大好きだったよ




これでもう最後なんだ。



そう思ったら涙が出てきた。



明日から一紀とは赤の他人で。



一緒に喋ることも、

一緒に帰ることも、

普通にメールすることさえ出来ない。



こんなことになるなら、もっと違う接し方が出来たのに。



いなくなってからじゃ遅いのに。




あたしはずっと泣いていた。









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