君とふたりで。





夜はあまり眠れなかった。



それでも朝日はあたしを照らす。



泣いていたせいか頭は重く、瞼は開かないほど腫れている。




「…学校休みたい」




うちのお母さんが許してくれるはずもなく。



結局酷い顔のまま学校へ行くことになった。



案の定、香織と唯からは




「「咲良どーしたの!!?」」


「あはは…振られちゃったぁ」




必死に作り笑いをしてみるも、余計つらくなるだけで。


…というか、惨めで。



その日は2人が授業をサボってまで慰めてくれた。




「咲良、元気出しなよ!!」


「一紀さんより良い男は腐るほどいるんだからっ」




話をしたおかげか、だいぶと心が楽になった。



いつまでも泣いてるのも嫌だし、立ち直らなきゃ…。























──別れてから3日。




「おはよー咲良!」


「おはよぉ〜」




元気いっぱいのチカが挨拶してきた。



どうやらショウ先輩とうまくいったようで。



幸せそうなオーラが出ている。




一方あたしはというと。




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