君とふたりで。



「明後日の休みどっか行こ!」


「あたし行く〜!!」




誘いに勢いよく手を挙げた。



あの凹み具合が嘘のように、復活していた。




「おっしゃ、プリ撮ろーね!」


「うす!」




テンション高めで空元気っぽいけど。



あのことを忘れようと意識して…というわけではない。



完璧に吹っ切れたかって聞かれると首を傾げるところだけど。



別に、そんなに気にもならなくなった。



だって…




「一紀さん、告ったらしいよ」




チカが教えてくれたから。



どうやら一紀は元カノではなく、違う人に告ったようで。


もーわけ分かんなくなった。



別れてから全然日経ってないのに。


しかも“元カノが忘れられないから”って理由で別れたのに。


違う人に告った?



一紀が何したいのか分かんない。



1つ分かるとすれば、あたしはどーでもいい存在だったってこと。



そんなのにかまけてらんないし。



話を聞いた人は「何それ最低じゃんっ」て怒ったけど。



あたしも好きかどうかハッキリしなかったから、こっちも悪いのかな…と。




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