君とふたりで。



この学校の生徒


バイクで登校





有名


危険




…目眩がしそうになった。



つまり、その人は──
とんでもない不良ってこと…?




「でもね、マジかっこいーの! あたし超タイプーっ」


「香織手出しちゃ駄目だよー!?」


「唯こそ裕矢先輩やめてよ!」


「私は片岡先輩派だし!」




ギャーギャー言い騒ぐ2人。


だけどあたしにはやりとりも聞こえなかった。



この学校には知らない人がいないくらい有名になるほどの、かっこいい…そして

凶悪な先輩方が存在するらしい。



考えただけで恐ろしい。



もともとそういったことに無縁なあたしは、噂だけで顔が引きつってしまった。




「ま、あたしらなんかが関われるような人達じゃないしね」


「無理だって凡人は! だから咲良──」




唯は一旦そこで言葉を切り…




「これから初恋について語り合おうか!」




………は……い…?



またまた話が飛ぶ。


あたしの頭はショート寸前だ。




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