②推しのマネージャー志望です!
心のメモリーにしっかり焼きつけておかないと!
そう思って4人のやり取りを凝視していたのがよくなかった。
「…えっと。瑛茉ちゃんゴメンね…。怒ってる…?」
私の視線に気づいた景くんが恐る恐る私に声をかけてくる。
「え…。い、いえ!怒ってなんかないです」
慌てて否定はしたものの、景くんは申し訳無さそうに肩を竦める始末。
他のメンバーも居心地悪そうにしているし…。
ど、どうしよう。とりあえずこの重い雰囲気を変えないと…!
「あ、あの…。改めましてマネージャー科3年の八代瑛茉です。今年から皆さん、SAISONの担当をさせていただくことになりました。よろしくお願いします」
元気よくそう言い放ち、私はペコリと頭を下げた。