②推しのマネージャー志望です!
2人もそりゃ驚くよな…。
昨日まで心雨、瑛茉ちゃんに敵意むき出しだったし。
「了解です!心雨くんは声優系のお仕事あったら回していきます!とりあえず、今度のバラエティ頑張りましょうね」
「やった!瑛茉先輩、僕頑張る」
キャッキャッと、楽しそうに盛り上がっている彼女たちに俺は心の中でホッと胸を撫で下ろす。
とりあえず1番馬が合いそうになかった2人が打ち解けてくれたみたいでリーダーとしては嬉しかったのだ。
それに続いて。
「はーい。瑛茉ちゃん、じゃあ俺はこの雑誌のモデルの仕事がいいな。俺の美貌を活かすにはちょうどいいよね」
フッと不敵に微笑む有羽は、嬉しそうにそう答える。
しかし。
「俺は自分で探す。今までもそうしてきたし。あんたが他のメンバーのスケジュール管理をしてくれるのは負担が減ってありがたいけど、俺自身を任せたいって思えるほど信頼できてないしな。じゃ、俺は今日仕事あるからこのへんで。お疲れ様」
翔兎はジッと瑛茉ちゃんを見据え言葉を紡ぐと、サッサと空き教室を出て行ってしまった。