②推しのマネージャー志望です!

「私的にオススメは、このアイドル大運動会!景くんみたいに運動神経良ければ結構良い線いくと思うんですよね〜。一応、種目は綱引きとかリレーとか運動会でありそうな感じのものばかりですし。あ、有羽くんもどうです?確か足速いですよね??2枠どうかってお声掛け頂いてるんですけど…」

「えぇ〜、俺は汗臭いのはパス。そういうのは景くんに任せる。心雨やれば?」

「僕、運動はそこまで得意じゃないから無理だね」

さっきまでの悪い雰囲気も、瑛茉ちゃんの言葉1つでいつの間にか和気あいあいとした空気に変化していた。

…不思議な子だな瑛茉ちゃんって。

普通、あんなに冷たくされたら気にするだろうに、ポジティブというか鈍感なのか…?

苦笑いを浮かべつつ、俺は笑顔の彼女を横目に、そんなことを考えていた時。

「あ!翔兎も結構、運動神経いいけど…さっきの様子じゃ聞く耳を持たないかもな」

思い出したように、有羽がそんな提案をする。
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