【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜
「あ、曲が終わる。次の人と交代しなきゃ。また後でね」

光くんがお辞儀をして、待っていた大輝と変わった。

「はい、次は俺」

大輝の大きな手が、私の手をきゅっと握ってびゅんと踊り出す。

「だ、大輝、速いよ」

「ふふふ、茜と踊るの、すっげー楽しい」

ただでさえ下手なダンスがもっとめちゃくちゃになってしまう。でも、大輝が満面の笑顔で踊っているのを見るのは、私も楽しい。

「茜!」

「はい!」

「好き!」

「はい?」

「好き好き、茜!」

大輝は私を抱き上げて、くるくる回った。私は体も頭も回転して大混乱。大輝まで告白?

「茜の前向きで明るいとこ、大好きだよ」

ストンと私を下ろして、大輝が言った。ちょっと待って、まだ頭がぐるぐるしてるの。

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