【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜
「そろそろ行こう、理事長の話が始まる」

「うん」

歩いてみると絆創膏のおかげで、さっきよりは楽になった。

「隼人に会えて嬉しいよ。知らない人ばっかりだったし」

「別にお前のために来たわけじゃねーよ」

「分かってるよ。隼人も御曹司さまなんだから、みんなみたいに、告白するために来たんだよね。叶うといいね。応援するから」

私は、隼人の背中をポンと叩いた。知らない人だらけの中、親友とも呼べるほど仲の良かった隼人に会えてホッとする。しかも、隼人の席は、私の隣の空席の主だった。

「なんだ、お前の隣かよ」

隼人の言葉に、テーブルにいた4人が反応した。みんな何か言いたげだったが、すぐに理事長の挨拶が始まったので、とりあえず前を向く。

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