【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜
私はまたくるりと背を向ける。
「茜」
「ん?」
背中越しに聞こえる隼人の声が、いつもよりあたたかくて優しい。
「何か俺にできることはあるか?…友達として…」
「友達なら「うん」ばっかりじゃなくて、もっとちゃんと慰めてよ」
「…分かった。お前、後から文句言うなよ」
隼人は、私の目の前にやってきて、泣いている私をそっと抱きしめた。
「これは友達としてだからな。俺は友達が泣いていたら、誰にだってこうするんだから。だからこれは大輝のとは違うからな」
「分かってるよ、バカ」
「鼻水つけるなよ」
「もうつけた」
「やめろ、ふざけんな」
隼人は私が「大丈夫」と言うまで腕の中にいさせてくれた。大輝に「抱きしめたい」と言われたときはあんなに悩んだのに、隼人に抱きしめられても何も悩まずただひたすら安心できた。きっと昔からの友達だからだろう。
「茜」
「ん?」
背中越しに聞こえる隼人の声が、いつもよりあたたかくて優しい。
「何か俺にできることはあるか?…友達として…」
「友達なら「うん」ばっかりじゃなくて、もっとちゃんと慰めてよ」
「…分かった。お前、後から文句言うなよ」
隼人は、私の目の前にやってきて、泣いている私をそっと抱きしめた。
「これは友達としてだからな。俺は友達が泣いていたら、誰にだってこうするんだから。だからこれは大輝のとは違うからな」
「分かってるよ、バカ」
「鼻水つけるなよ」
「もうつけた」
「やめろ、ふざけんな」
隼人は私が「大丈夫」と言うまで腕の中にいさせてくれた。大輝に「抱きしめたい」と言われたときはあんなに悩んだのに、隼人に抱きしめられても何も悩まずただひたすら安心できた。きっと昔からの友達だからだろう。