【④】恋風のワルツ〜見習いお嬢さまと5人のイケメン御曹司〜
「みなさーん、楽しんでいますかー!」

ステージからド派手に現れたのは、学園の王子と呼ばれている3年生の瑠璃裏東伍(るりうらとうご)。確かにすごいイケメンで煌びやか。女子たちの黄色い声と男子たちの羨望の眼差しの間を縫って、階段から降りてくる。

「今日、私とダンスを踊るのは…キミだ!」

東伍さんがビシッと指差しした先には…私⁈後ろを向いても誰もいない。私は自分を指差して東伍さんを見た。

「そうだよ、キミだよ。さあ、私のところにおいで。私のお姫さま」

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