君はみんなの人気者   ー私たちの出会いは?!
汗が出てくるんだもん。

半袖にしてくれば良かったって。


私は長袖のシャツを捲りながら「ジャンバー暑くないんですか?」
と聞いた。


「暑いよ。でも…念の為ね」

念の為…?

なんの?

まぁ、いっか…てか、今思い出したけど朝も来てたなそのジャンバー


「蛍。裏門からでもいい?出るの」

なんで、

裏門から出た方が遠いいのに。

「…なんでですか?いいですけど…」

遠いけど、特に帰りが遅くなって困ることはない。

「ちょっとね」

琥珀先輩は秘密主義だ…

教えてくれてもいいのに…

と、言いながら琥珀先輩と一緒に空き教室を出た。

相変わらずドアは硬かった。

校内には吹奏楽部と美術部しかいないそう。

だから、すごい静かで誰ともすれ違わなかった。

廊下はすごいむしむししている

「琥珀先輩。自販機で飲み物買っもいいですか?」

暑すぎて喉が乾いてきた。

「……。いいよ。」
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