愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
驚きました。あの時の男の子が、王子殿下とは知りませんでしたし、驚いて泣いてしまって失礼な事をしてしまいました……
「ずっと気になっていたんだ、良かった会えて。ミシェルと呼んでも良いかな?」
「え? えぇ、どうぞ」
「ではミシェル、君に将来を約束した人は、」
「ウェズリー! それ以上言うな!」
ローランお兄様の怒気を含んだ声が響きました。
「ミシェル、後で話をしようね」
ローランお兄様に注意をされて、苦笑いをしていましたが、気にしていないようなそんな素振り。
なんだったのかしら? 叔母様のお顔を見るとなんだか楽しそうに笑っておられました。
「なにか?」
「いえ、若いって良いわね。ウェズリー王子殿下は十六歳、年齢的にはいい感じだし、第三王子だし悪くないわねー」
「ミシェルがこの国にいるのは良いけど王子かー……微妙だ」
叔母様とリベロ君がボソッと言った。