愛していますよ、だから幸せになってくださいね!

他の人を愛する事が出来るのか

「友人として、ですよね?」

 ふるふると頭を振られた。

「ミシェルの事が女性として好きなんだ。初めて会った時にふわふわとしたこの髪の毛に触れたいと思った。その時に泣かせてしまったけど、泣き顔も可愛かった。話をしたかったけど、ジュールに邪魔された。二回目に会った時はびっくりしたよ! あの時の子にまさかこの国で会うとは思わなくて。ローランに邪魔されたけど。三回目でやっと話ができた。美味しそうに菓子を食べる子だと思って嬉しかった。それから会う回数が増えるたび好きなところが増えるんだ」



 返事が出来なかった。だってまだ心に傷が残っているんだもの。

 こんな状態ではもうウェズリー様に会うのは最後にした方が良い。ジュール殿下の二の舞だ。

< 26 / 107 >

この作品をシェア

pagetop