愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
 一時間後、お父様の侍従が戻ってきました。


「ミシェルお嬢様、王妃様がお会いになられるそうです」



「ごめんなさい私事でこんな事を頼んでしまって……」


 お父様にもお世話をかけてしまいました。


「当たり前ですよ。かわいいお嬢様のお願い事ならこれくらい何でもありませんよ」


「ありがとう、頼りになるからつい甘えてしまって、でももう王宮には来ないから今日だけは許してね」

 お父様の侍従は笑みを浮かべたまま悲しい顔をしました。王妃様の元へは王宮のメイドが案内をしてくれます。

「いつもありがとう」

「いいえ、ミシェル様をご案内するのはわたくしの役目ですもの」


 いつもこの方が案内をしてくれた。小さな頃からずっと。


 メイドとしてもランクが上がっているのに変わらず、ずっと。自分のお仕事もあるだろうにその合間を縫って、私についてくれた。

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