愛していますよ、だから幸せになってくださいね!

「アガサさん、今までありがとう。そうだこれ! 今までのお礼に……」


 付けていたブローチを渡した。去年買った薔薇のブローチ。小ぶりだけどさりげなく付けられるところが気に入っていたの。


「いただけません! そのような物、わたくしはただミシェル様を案内していただけです」

 慌てて断ろうとするアガサさん。


「感謝しているの。今日で王宮に来るのは最後だから、遠慮せずに受け取って欲しいの。デザインが好きではなかった? それなら改めてプレゼントを贈らせてくれる?」


「いいえ。とんでもないことでございます。ミシェル様が身に付けていたものをいただけるなんて、光栄です」

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