愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
「どこか落ち着ける場所は……」
ウェズリー様が心配そうに私の頬を見ていた。顔に傷をつけるという行為は本来ならばとても厳しい処分になる。故意ではなく偶然ついた傷かもしれないが、ウェズリー様は黙ってはいないつもりだよ。と言った。
「ミシェル様!! 血が……」
アガサさんが驚いた様子で近寄ってきた。
「大したことはありませんよ」
「医務室へいきましょう。早く手当てを!」
近くのメイドに指示し医務室へ行くので医師の手配を! と指示するアガサさん。
「ありがとう。また面倒をかけてしまいました」
「当然です。さぁ、殿下、ミシェル様急ぎましょう!」
その後医務室へ行くと医師が待っていて手当ての準備もされていた。少し染みるけれど破片も入っていなかったし、傷跡が残ることはないでしょう。と言われウェズリー様はホッとした顔をした。
「どうせなら私の所に破片が飛んで来れば国際問題になったのに! その場で……」
ぶつぶつと言いながら憤っていたので、私が怪我をして良かったと心から思った。
手当ても無事にすみ今度こそ帰ろうと思っていたら、陛下がお待ちです。と呼ばれてしまった。