愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
「侯爵様が……お世話になりっぱなしだったのにさらにこの先の後見人にまで」
「娘のようなものだと言ってくださったよ。南の国に行かせたのは間違いではなかったな」
お父様が慈悲深い顔でこちらを見ていました。
「お父様、お母様ありがとうございました。まだ十二歳の子供を一人で外に出してくださって心から感謝します」
「私達が寂しいと言う理由だけで反対するのもミシェルの為にならないと思ったのよ。辛い事があったのに自分で考え行動した。わたくしが十二歳の時だったら、そのように考えることはできませんでした。少しずつ世の中も変わってきているわ。ミシェルが成長する姿を見れなかったのは残念だったけれど、随分と充実していたようだもの。わたくし達もミシェルに負けないように頑張らなくてはいけませんね」
お母様も寂しく思っていてくれていたのに、わがままを言って外に出してくださった……お母様も辛い思いをされたのに。
「侯爵家からは毎週手紙をもらっていたし、ミシェルからも楽しそうな手紙をよく貰っていた。後半はほぼウェズリー殿下の話題ばかりだったがな……」
顔を赤くしてそれ以上言わないようにと止めた! 恥ずかしいじゃないですか!