愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
ラフなシャツとベストそれにトラウザーズに着替え、ミシェルはワンピースに着替えて帽子を被っていた。
「そういうワンピースも可愛いね、似合っているよ」
「ウェズリー様も素敵です!」
お互いにバカンス用の服に着替えた。南の国の服装とはまた違って新鮮だった。
ミシェルは南の国にいる時は、南の国の衣装を好んでよく着ていた。生地は軽く数枚重ねていても軽やかだ。だから涼しい。
女性用のパンツも同じ素材で作られていて軽くて動きやすいのだが、この国で淑女がパンツを履くことはあり得ないのだそうだ。
「この国の夏は熱いね……髪の毛を切った方が良いのかもしれない」
漆黒の髪は長くなり軽く編んでいる三つ編みは肩に流されている。
「お似合いなのに、勿体無いですね」
「この髪型? ミシェルは好きなの?」
「はい。南の国特有なんですかね? こちらでは見かけませんね」
「そうかもしれないね。長くしているのはお守りみたいなものかな、結婚後は切る者も結構いるよ。兄達も切ったからね」
さっぱりした! と兄達は言っていた。
「そうですね。お義兄様達の髪は短かったですものね」