愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
いつか結婚をしなくてはいけない。ミシェルと結婚できれば良いのだけれど、身分的にそれは叶わないらしい。
ミシェルの家は伯爵家。せめて侯爵家だったら……と思うととても残念でならない。
結婚なんかしなくてもこのまま、ミシェルと居られれば幸せなのにな……そう思った。
僕が十三歳になった時、とうとうその日はやってきた。
そろそろ婚約者を迎えなくてはならない。父である陛下にそう言われた。
東の国の第三王女との婚約……年齢的にも同じ歳で隣国とは仲良くしていかなくてはいけないから、お互いの国にとってメリットは沢山あるんだそうだ。
僕には兄が居て、兄は公爵家の令嬢と婚約をしている。二人はとても仲が良い。
気分転換に庭を散歩していたら兄と婚約者の令嬢にバッタリと会った。