愛していますよ、だから幸せになってくださいね!
「安心するが良い。婚約者ともども早々にこの国から出て行ってやろう。馬鹿なお前たちでも言っている意味がわかるよな? 高位貴族同士で婚姻を結びすぎて、遺伝子に影響でもしているのだろうか。言っている意味が分かるか? ミシェルの家がこの国にあるからと思い、大人しくしてやったのに……そろそろ我慢の限界だ」
恐らくこの一件で公爵家は良くて降格となるし侯爵家も降格……散々馬鹿にした一般貴族へ……
南の国からの抗議となると国同士の話し合いになる。一貴族がどうのできる問題ではなくなり先程公爵が言ったお家取り潰しだ。
「お許しください! ウェズリー殿下!!」
ここにいた者たちが皆頭を下げた。
黙っていたジュール殿下が席を立った。
「許してやる事は出来ないだろうか」
「ジュール殿下……何と慈悲深いお言葉を」
縋るようにジュール殿下を見る公爵達。