【辛口ホームドラマ】紅(あか)いろうそくと人魚
第11話
9月18日の朝6時半頃であった。
ところ変わって、家の大広間にて…
「竜興《たつおき》!!義興《よしおき》!!荷造りはできたの!?おカーさんは急いでるのよ!!」
朝早くから実可子《みかこ》の怒鳴り声が響いた。
実可子《みかこ》は、サックスバーの特大サイズのスーツケース2個を持っていた。
実可子《みかこ》の怒鳴り声でたたき起こされたそのみは、ものすごく困った表情で大広間にやって来た。
そのみは、ものすごく困った表情で実可子《みかこ》に言うた。
「ちょっと実可子《みかこ》さん、朝から怒鳴りをあげないでよ…」
実可子《みかこ》は、ものすごくいらついた声でそのみに言うた。
「義母《おかあ》さま!!うちら母子《おやこ》は危ないのよ!!」
「危ないって、どう言うことよ?」
「さっき、ヤクザの男がうちのスマホに電話をかけてきたのよ!!」
「(そのみ、小首をかしげながら言う)ヤクザ?」
「(実可子、ものすごくいらついた声で言う)義母《おかあ》さま!!うちら母子《おやこ》はキョーハクされたのよ!!」
「キョーハクされたって?」
「ダンナが新岩国駅の近くの新幹線《ガード》の下で愛人《おんな》と一緒にえげつない死に方をしていたところを(デジカメで)撮影した…ネットにあげるぞとおどされたのよ!!」
実可子《みかこ》がひどくいらついた声で言うたので、そのみはものすごく困った表情で言うた。
「実可子《みかこ》さん、落ちついてよ…」
「落ちついてなんかいられないわよ!!…カネよこせと言われたのよ!!」
「だから落ち着いてよ〜」
「はぐいたらしいわね!!この近辺にヤクザがうろうろしているのよ!!うちら母子《おやこ》は危ないのよ!!…竜興《たつおき》!!義興《よしおき》!!急ぎなさい!!ヤクザが家の近辺をうろうろしているのよ!!急ぎなさい!!」
午前7時半頃であった。
(キュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…グォーン!!…キキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!グォーン!!グォーン!!)
家のカーポートから白のマツダデミオが出発した。
実可子《みかこ》母子3人は、スマホなどの通信機器類と身分証明書類を持たずに家から出たあと帰らなくなった。
それから数時間後であった。
実可子《みかこ》母子は、山口県岩国市の港湾施設で車ごと海に落ちたあとそのまま沈んでしまった。
時は、午後2時過ぎであった。
再び、豪邸《いえ》の大広間にて…
家の大広間に富士夫《ふじお》と竹宮《たけみや》がいた。
この時、そのみはパートに出ていた。
藍子《あいこ》は、外に散歩に行ってた。
…ので、家の中にいたのは富士夫《ふじお》だけであった。
その時に竹宮《たけみや》が家にやって来た。
竹宮《たけみや》は、富士夫《ふじお》に対しておそろしい声でイカクした。
「あんた方の息子さんふたりがフリョの事故で亡くなられたことについては哀れだったな〜…ふたりとも、悪いことをしたあげくに亡くなった…テテオヤであるあんたもついてないのぉ〜…ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…」
富士夫《ふじお》は、居直った声で言うた。
「なんとでも言えばいい…嗤《わら》いたけりゃ嗤《わら》えばいい…」
竹宮《たけみや》は、人をグロウする声で富士夫《ふじお》に言うた。
「あんたはくやしくないのか…自分の伜《せがれ》ふたりがえげつない死に方をした…それなのに、くやしいと思わない…それはどう言うことやねん?…さっきニュースでいよったけど、岩国の港湾施設で母子3人が車ごと海に転落した事故があったといよったけど…」
富士夫《ふじお》は、やる気のない声で『そんなことはどうでもいい…』と言うたあと、竹宮《たけみや》に『帰ってくれ!!』と言うた。
竹宮《たけみや》は、怒った声で富士夫《ふじお》をイカクした。
「なにィ!!ワシに帰れだと!!」
「もうこらえてくださいよ…わたしたちは…しんどいんですよ…」
「それでワシが『ほな帰ろわい…』と言うて帰るとおもとんか!!」
「ですから、わたしはしんどいのですよ~」
「コラ!!オンドレはきょうまでの間、ぎょーさん悪いことしよった!!…あのときのオトシマエをきっちりつけてもらうまでは、ワシはなんども来るぞ!!」
「オトシマエって、なんのことでしょうか?」
「37年前のことを忘れたとは言わさんぞ!!」
「37年前?何のことかさっぱり分からない…」
「コラ!!オドレは忘れてもオレは忘れていないぞ!!」
「あんたがいよる37年前の意味が分からない…」
「…ってことは、オトシマエはつけないと言うことだな!!…と言うことは、永眞《えま》のことはどーでもええと言うことだな!!」
「永眞《えま》のことは忘れた!!」
「ああさよか…ほんならオドレはワシの要求には応じないと言うことだな…よぉ分かった…オドレは、村前《むらさき》のじいさんに頼まれて永眞《えま》の養子縁組を引き受けた…その間に、永眞《えま》の実の両親の親類縁者が何ものかによって皆殺しにされた…」
「もういいでしょ…」
富士夫《ふじお》は、竹宮《たけみや》の話をさえぎった。
しかし、竹宮《たけみや》はよりおそろしい声で富士夫《ふじお》をイカクした。
「ワシの話はまだ終わってへんぞ!!…オドレは、永眞《えま》の養子縁組を引き受けたあと、リフジンなことをした…最初のうちは『かわいいかわいいかわいいかわいいかわいい…』と言うていつくしんでいた…けれど、オドレは何をやっても3日ボーズの性格だからすぐにあきた…そしてその末に永眞《えま》は、(旧)国鉄の五日市駅に置き去りにした…置き去りにしたのはあんたの何番目かの嫁だった…その嫁は、置き去りにした直後に行方不明になった…あんたはその時どこにいた!?」
「会社にいた…」
「うそつけ!!オドレその時、愛人《おんな》とラブホでいやたいことしよったじゃないかぇ!!」
「違う!!会社にいた!!」
「あんたがどないに否定しても、一度ついた汚点《おてん》は一生消えまへんで〜藍子《あいこ》が身代金目的でユウカイされた事件…起史《たつし》の実母があんたのマタハラが原因で死に至ったことについてもきっちりとオトシマエつけてもらいまっせ〜」
竹宮《たけみや》から凄まれた富士夫《ふじお》は、ひどく動揺した声で言うた。
「オトシマエつけろと言うのであればオトシマエをつける…どれくらい払えと言うのだ?」
竹宮《たけみや》は、富士夫《ふじお》に金額を提示した。
「せやな…最低5000万…かな?」
「5000万…」
「なんだったら、1000万でもいいぞ~」
「1000万だったら、すぐに作れる!!」
富士夫《ふじお》は、ふところからスマホを取り出したあと電話をかけようとした。
「どこへ電話するのだ?」
「ハウスドゥ(不動産屋)へかける…リースバックを申し込むから待ってくれ…」
「そうか…分かった…」
富士夫《ふじお》が電話をかけようとした時であった。
富士夫《ふじお》のスマホに電話の着信音が鳴った。
「ちょっと待ってくれ…」
富士夫《ふじお》は、電話に出た。
電話は、警察署からであった。
そのみがパート先の店の前の横断歩道でひき逃げ事故に遭って亡くなった…と言う知らせを聞いた。
知らせを聞いた富士夫《ふじお》は、大急ぎで警察署へ向かった。
富士夫《ふじお》は、身元確認などをするためにしばらくの間警察署にとどまることになった。
竹宮《たけみや》は、出直すために一度家から出た。
時は、深夜11時50分頃であった。
(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…)
けたたましいサイレンがやみ夜に響いた。
豪邸《いえ》から2キロ離れた先の家で火災が発生した。
火災が発生した家は、ヨリイくんの奥さまがいた家であった。
ヨリイくんの奥さまは、職場でいじめられたことを苦に火を放って自殺したようだ。
火災現場に、広島市の消防本部の車両5台が停まっていた。
消防士たち30人は、必死になって消火活動に取り組んだ。
火は、翌朝5時頃に鎮火した。
話は、それから8時間後のことであった。
この時、富士夫《ふじお》はまだ警察署にいた。
家の中には、藍子《あいこ》がひとりでいた。
その時に、竹宮《たけみや》が再び家にやって来た。
藍子は、白のプリーツスカートとピンク色のブラウス姿であった。
竹宮《たけみや》は、藍子《あいこ》に対してもう一度やり直したいと申し出た。
しかし、藍子《あいこ》は『イヤ!!』と言うて拒否した。
藍子《あいこ》から拒否された竹宮《たけみや》は、おそろしい声で藍子《あいこ》をイカクした。
「なんやて!!オレとやり直しはできんと言うのか!?」
「イヤと言うたらイヤ!!帰って!!」
「そうか…ほんならやむを得ない!!」
「イヤ!!」
思い切りブチ切れた竹宮《たけみや》は、藍子《あいこ》の背中に無理やり抱きついたあと、両手でMカップの極爆乳《おおきすぎるおっぱい》をつかんだ。
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
藍子《あいこ》は、し烈な叫び声をあげた。
竹宮《たけみや》は、よりし烈な怒りを込めながら藍子《あいこ》をイカクした。
「オドレが最初に中絶《おろ》したことをバラすぞ!!…オドレよくも親御《おや》にチクったな!!…オドレが16の時だった…オレにレイプされたことを親御《おや》にチクったことが原因でオレは働いていた店をクビになった!!オドレのせいでオレはヤクザになった!!…その2ヶ月後…オレの子を中絶《おろ》した!!」
「やめて!!やめて!!イヤァァァァァァァァァァ!!」
藍子《あいこ》は、竹宮《たけみや》によって床に倒された。
(バシッ!!バシッ!!バシッ!!)
「痛い!!痛い!!痛い!!」
藍子《あいこ》は、竹宮《たけみや》から平手打ちで顔を叩かれた。
そして…
(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!ブチッ!!)
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
藍子《あいこ》が着ていたピンク色のブラウスがズタズタに切り裂かれた。
つづいて、下に着けていた白のブラジャーがちぎれた。
ブラジャーの中からMカップの極爆乳《おおきすぎるおっぱい》があらわになった。
(ガツーン!!)
藍子《あいこ》は、竹宮《たけみや》からグーで思い切り顔を殴られた。
(カチャカチャカチャカチャカチャカチャ…)
竹宮《たけみや》は、ズボンのベルトをゆるめたあとズボンとブリーフを脱ぎながら震える声で言うた。
「ふざけるな!!よくもオレを裏切ったな!!よくもオレを裏切ったな!!」
「イヤ!!イヤ!!」
「ふざけるな!!」
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!やめてー!!」
竹宮《たけみや》は、藍子《あいこ》が着ているプリーツスカートの中に右手首《てくび》を無理やり入れた。
スカートの中から、オオムラサキ柄のレギュラーショーツが引きずり出された。
「やめて!!やめて!!やめて!!」
竹宮《たけみや》は、ショーツを足もとから抜きとったあと藍子《あいこ》の脚《あし》を無理やりあけようとした。
「藍子《あいこ》!!もう一度オレとやり直せ!!」
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
その時であった。
「オドレよくも!!」
(ガーン!!)
この時、帰宅した富士夫《ふじお》がゴルフのドライバーで竹宮《たけみや》の背中を殴りつけた。
「なにしやがる!!」
富士夫《ふじお》にドライバーで殴られた竹宮《たけみや》は、ハンラの状態で富士夫《ふじお》に殴りかかった。
その間に、藍子《あいこ》は外へ逃げ出した。
外へ逃げ出した藍子《あいこ》は、家から数キロ先の場所へ逃げた。
その間に、富士夫《ふじお》と竹宮《たけみや》の間で乱闘が繰り広げられた。
それから3時間後であった。
富士夫《ふじお》は、竹宮《たけみや》が持っていたナイフで刺されて殺された。
竹宮《たけみや》は、ものすごく荒い息づかいをしながらこう言うた。
「ハアハア…なんやねん一体…」
その時であった。
(ガーン!!)
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああ!!」
この時、家に戻って来た藍子《あいこ》が竹宮《たけみや》の頭を金属バットで殴りつけた。
その場に倒れ込んだ竹宮《たけみや》は、頭を両手で抱えながら苦しんでいた。
「頭が痛い!!頭が痛い!!ぐわああああああああああああああああああああああああ!!」
その後、藍子《あいこ》はナイフで竹宮《たけみや》をズタズタに刺して殺した。
それから1分後…
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
その場に座り込んだ藍子《あいこ》は、くすんくすんと泣き出した。
【終】
ところ変わって、家の大広間にて…
「竜興《たつおき》!!義興《よしおき》!!荷造りはできたの!?おカーさんは急いでるのよ!!」
朝早くから実可子《みかこ》の怒鳴り声が響いた。
実可子《みかこ》は、サックスバーの特大サイズのスーツケース2個を持っていた。
実可子《みかこ》の怒鳴り声でたたき起こされたそのみは、ものすごく困った表情で大広間にやって来た。
そのみは、ものすごく困った表情で実可子《みかこ》に言うた。
「ちょっと実可子《みかこ》さん、朝から怒鳴りをあげないでよ…」
実可子《みかこ》は、ものすごくいらついた声でそのみに言うた。
「義母《おかあ》さま!!うちら母子《おやこ》は危ないのよ!!」
「危ないって、どう言うことよ?」
「さっき、ヤクザの男がうちのスマホに電話をかけてきたのよ!!」
「(そのみ、小首をかしげながら言う)ヤクザ?」
「(実可子、ものすごくいらついた声で言う)義母《おかあ》さま!!うちら母子《おやこ》はキョーハクされたのよ!!」
「キョーハクされたって?」
「ダンナが新岩国駅の近くの新幹線《ガード》の下で愛人《おんな》と一緒にえげつない死に方をしていたところを(デジカメで)撮影した…ネットにあげるぞとおどされたのよ!!」
実可子《みかこ》がひどくいらついた声で言うたので、そのみはものすごく困った表情で言うた。
「実可子《みかこ》さん、落ちついてよ…」
「落ちついてなんかいられないわよ!!…カネよこせと言われたのよ!!」
「だから落ち着いてよ〜」
「はぐいたらしいわね!!この近辺にヤクザがうろうろしているのよ!!うちら母子《おやこ》は危ないのよ!!…竜興《たつおき》!!義興《よしおき》!!急ぎなさい!!ヤクザが家の近辺をうろうろしているのよ!!急ぎなさい!!」
午前7時半頃であった。
(キュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…グォーン!!…キキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!グォーン!!グォーン!!)
家のカーポートから白のマツダデミオが出発した。
実可子《みかこ》母子3人は、スマホなどの通信機器類と身分証明書類を持たずに家から出たあと帰らなくなった。
それから数時間後であった。
実可子《みかこ》母子は、山口県岩国市の港湾施設で車ごと海に落ちたあとそのまま沈んでしまった。
時は、午後2時過ぎであった。
再び、豪邸《いえ》の大広間にて…
家の大広間に富士夫《ふじお》と竹宮《たけみや》がいた。
この時、そのみはパートに出ていた。
藍子《あいこ》は、外に散歩に行ってた。
…ので、家の中にいたのは富士夫《ふじお》だけであった。
その時に竹宮《たけみや》が家にやって来た。
竹宮《たけみや》は、富士夫《ふじお》に対しておそろしい声でイカクした。
「あんた方の息子さんふたりがフリョの事故で亡くなられたことについては哀れだったな〜…ふたりとも、悪いことをしたあげくに亡くなった…テテオヤであるあんたもついてないのぉ〜…ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ…」
富士夫《ふじお》は、居直った声で言うた。
「なんとでも言えばいい…嗤《わら》いたけりゃ嗤《わら》えばいい…」
竹宮《たけみや》は、人をグロウする声で富士夫《ふじお》に言うた。
「あんたはくやしくないのか…自分の伜《せがれ》ふたりがえげつない死に方をした…それなのに、くやしいと思わない…それはどう言うことやねん?…さっきニュースでいよったけど、岩国の港湾施設で母子3人が車ごと海に転落した事故があったといよったけど…」
富士夫《ふじお》は、やる気のない声で『そんなことはどうでもいい…』と言うたあと、竹宮《たけみや》に『帰ってくれ!!』と言うた。
竹宮《たけみや》は、怒った声で富士夫《ふじお》をイカクした。
「なにィ!!ワシに帰れだと!!」
「もうこらえてくださいよ…わたしたちは…しんどいんですよ…」
「それでワシが『ほな帰ろわい…』と言うて帰るとおもとんか!!」
「ですから、わたしはしんどいのですよ~」
「コラ!!オンドレはきょうまでの間、ぎょーさん悪いことしよった!!…あのときのオトシマエをきっちりつけてもらうまでは、ワシはなんども来るぞ!!」
「オトシマエって、なんのことでしょうか?」
「37年前のことを忘れたとは言わさんぞ!!」
「37年前?何のことかさっぱり分からない…」
「コラ!!オドレは忘れてもオレは忘れていないぞ!!」
「あんたがいよる37年前の意味が分からない…」
「…ってことは、オトシマエはつけないと言うことだな!!…と言うことは、永眞《えま》のことはどーでもええと言うことだな!!」
「永眞《えま》のことは忘れた!!」
「ああさよか…ほんならオドレはワシの要求には応じないと言うことだな…よぉ分かった…オドレは、村前《むらさき》のじいさんに頼まれて永眞《えま》の養子縁組を引き受けた…その間に、永眞《えま》の実の両親の親類縁者が何ものかによって皆殺しにされた…」
「もういいでしょ…」
富士夫《ふじお》は、竹宮《たけみや》の話をさえぎった。
しかし、竹宮《たけみや》はよりおそろしい声で富士夫《ふじお》をイカクした。
「ワシの話はまだ終わってへんぞ!!…オドレは、永眞《えま》の養子縁組を引き受けたあと、リフジンなことをした…最初のうちは『かわいいかわいいかわいいかわいいかわいい…』と言うていつくしんでいた…けれど、オドレは何をやっても3日ボーズの性格だからすぐにあきた…そしてその末に永眞《えま》は、(旧)国鉄の五日市駅に置き去りにした…置き去りにしたのはあんたの何番目かの嫁だった…その嫁は、置き去りにした直後に行方不明になった…あんたはその時どこにいた!?」
「会社にいた…」
「うそつけ!!オドレその時、愛人《おんな》とラブホでいやたいことしよったじゃないかぇ!!」
「違う!!会社にいた!!」
「あんたがどないに否定しても、一度ついた汚点《おてん》は一生消えまへんで〜藍子《あいこ》が身代金目的でユウカイされた事件…起史《たつし》の実母があんたのマタハラが原因で死に至ったことについてもきっちりとオトシマエつけてもらいまっせ〜」
竹宮《たけみや》から凄まれた富士夫《ふじお》は、ひどく動揺した声で言うた。
「オトシマエつけろと言うのであればオトシマエをつける…どれくらい払えと言うのだ?」
竹宮《たけみや》は、富士夫《ふじお》に金額を提示した。
「せやな…最低5000万…かな?」
「5000万…」
「なんだったら、1000万でもいいぞ~」
「1000万だったら、すぐに作れる!!」
富士夫《ふじお》は、ふところからスマホを取り出したあと電話をかけようとした。
「どこへ電話するのだ?」
「ハウスドゥ(不動産屋)へかける…リースバックを申し込むから待ってくれ…」
「そうか…分かった…」
富士夫《ふじお》が電話をかけようとした時であった。
富士夫《ふじお》のスマホに電話の着信音が鳴った。
「ちょっと待ってくれ…」
富士夫《ふじお》は、電話に出た。
電話は、警察署からであった。
そのみがパート先の店の前の横断歩道でひき逃げ事故に遭って亡くなった…と言う知らせを聞いた。
知らせを聞いた富士夫《ふじお》は、大急ぎで警察署へ向かった。
富士夫《ふじお》は、身元確認などをするためにしばらくの間警察署にとどまることになった。
竹宮《たけみや》は、出直すために一度家から出た。
時は、深夜11時50分頃であった。
(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…)
けたたましいサイレンがやみ夜に響いた。
豪邸《いえ》から2キロ離れた先の家で火災が発生した。
火災が発生した家は、ヨリイくんの奥さまがいた家であった。
ヨリイくんの奥さまは、職場でいじめられたことを苦に火を放って自殺したようだ。
火災現場に、広島市の消防本部の車両5台が停まっていた。
消防士たち30人は、必死になって消火活動に取り組んだ。
火は、翌朝5時頃に鎮火した。
話は、それから8時間後のことであった。
この時、富士夫《ふじお》はまだ警察署にいた。
家の中には、藍子《あいこ》がひとりでいた。
その時に、竹宮《たけみや》が再び家にやって来た。
藍子は、白のプリーツスカートとピンク色のブラウス姿であった。
竹宮《たけみや》は、藍子《あいこ》に対してもう一度やり直したいと申し出た。
しかし、藍子《あいこ》は『イヤ!!』と言うて拒否した。
藍子《あいこ》から拒否された竹宮《たけみや》は、おそろしい声で藍子《あいこ》をイカクした。
「なんやて!!オレとやり直しはできんと言うのか!?」
「イヤと言うたらイヤ!!帰って!!」
「そうか…ほんならやむを得ない!!」
「イヤ!!」
思い切りブチ切れた竹宮《たけみや》は、藍子《あいこ》の背中に無理やり抱きついたあと、両手でMカップの極爆乳《おおきすぎるおっぱい》をつかんだ。
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
藍子《あいこ》は、し烈な叫び声をあげた。
竹宮《たけみや》は、よりし烈な怒りを込めながら藍子《あいこ》をイカクした。
「オドレが最初に中絶《おろ》したことをバラすぞ!!…オドレよくも親御《おや》にチクったな!!…オドレが16の時だった…オレにレイプされたことを親御《おや》にチクったことが原因でオレは働いていた店をクビになった!!オドレのせいでオレはヤクザになった!!…その2ヶ月後…オレの子を中絶《おろ》した!!」
「やめて!!やめて!!イヤァァァァァァァァァァ!!」
藍子《あいこ》は、竹宮《たけみや》によって床に倒された。
(バシッ!!バシッ!!バシッ!!)
「痛い!!痛い!!痛い!!」
藍子《あいこ》は、竹宮《たけみや》から平手打ちで顔を叩かれた。
そして…
(ビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリビリ!!ブチッ!!)
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
藍子《あいこ》が着ていたピンク色のブラウスがズタズタに切り裂かれた。
つづいて、下に着けていた白のブラジャーがちぎれた。
ブラジャーの中からMカップの極爆乳《おおきすぎるおっぱい》があらわになった。
(ガツーン!!)
藍子《あいこ》は、竹宮《たけみや》からグーで思い切り顔を殴られた。
(カチャカチャカチャカチャカチャカチャ…)
竹宮《たけみや》は、ズボンのベルトをゆるめたあとズボンとブリーフを脱ぎながら震える声で言うた。
「ふざけるな!!よくもオレを裏切ったな!!よくもオレを裏切ったな!!」
「イヤ!!イヤ!!」
「ふざけるな!!」
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!やめてー!!」
竹宮《たけみや》は、藍子《あいこ》が着ているプリーツスカートの中に右手首《てくび》を無理やり入れた。
スカートの中から、オオムラサキ柄のレギュラーショーツが引きずり出された。
「やめて!!やめて!!やめて!!」
竹宮《たけみや》は、ショーツを足もとから抜きとったあと藍子《あいこ》の脚《あし》を無理やりあけようとした。
「藍子《あいこ》!!もう一度オレとやり直せ!!」
「イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!イヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
その時であった。
「オドレよくも!!」
(ガーン!!)
この時、帰宅した富士夫《ふじお》がゴルフのドライバーで竹宮《たけみや》の背中を殴りつけた。
「なにしやがる!!」
富士夫《ふじお》にドライバーで殴られた竹宮《たけみや》は、ハンラの状態で富士夫《ふじお》に殴りかかった。
その間に、藍子《あいこ》は外へ逃げ出した。
外へ逃げ出した藍子《あいこ》は、家から数キロ先の場所へ逃げた。
その間に、富士夫《ふじお》と竹宮《たけみや》の間で乱闘が繰り広げられた。
それから3時間後であった。
富士夫《ふじお》は、竹宮《たけみや》が持っていたナイフで刺されて殺された。
竹宮《たけみや》は、ものすごく荒い息づかいをしながらこう言うた。
「ハアハア…なんやねん一体…」
その時であった。
(ガーン!!)
「ぐわああああああああああああああああああああああああああああ!!」
この時、家に戻って来た藍子《あいこ》が竹宮《たけみや》の頭を金属バットで殴りつけた。
その場に倒れ込んだ竹宮《たけみや》は、頭を両手で抱えながら苦しんでいた。
「頭が痛い!!頭が痛い!!ぐわああああああああああああああああああああああああ!!」
その後、藍子《あいこ》はナイフで竹宮《たけみや》をズタズタに刺して殺した。
それから1分後…
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
その場に座り込んだ藍子《あいこ》は、くすんくすんと泣き出した。
【終】