生きる~私の人生~
第二章:小学生低学年
甘えん坊で、わんぱくに育った小学生低学年の私。
新しいことに食いついていくせいか、古い記憶はさっぱり消し去られてしまう。
そんな私だから、低学年のときに親が乗り込むほどのいじめの記憶さえもなかった。
いきなり知らない子(いじめてきた張本人)に声を掛けられ、私のお父さんがすごく怒ってたということを聞かされてびっくりしたくらいである。

ただ、そんな私にも消そうに消せない記憶があった。
親からの虐待。
両親の言い争い。
虐待の前後の記憶はない。
つまり虐待だけのシーンが頭にこびりついているのだ。
母に突然連続ビンタをくらい、鼻血を大量に流した。
お風呂の中でいきなり頭を叩く。
部屋に閉じ込める。
出れないようにドアをふさぐ。
幼き私にはあまりにショッキングな出来事だった。
母はお酒の影響が混じることがあったが、やはりそうでなくてもそういった行為があった。
私にそれが理解できたのは高校生になってからだった。

母自身も、母親から虐待を受けていた。
また、母は愛情を受けることなく育てられ、ともに両親は離婚しており、高校もろくにいけなかったのである。
母が私に虐待をするのは、こういったことがあったからだと私は推測している。

そして、両親の言い争いは絶えることがなかった。
次第にそれは恐怖感として定着していく。
私には妹2人と幼い弟がいたが、弟だけにはそんな辛い思いをさせたくなくて、姉妹で弟を隔離させたこともある。
あの恐怖感は二度と味わいたくなかった。

一方近所の人たちとの付き合いは良好だった。
ただ同年代や年上の子からはみられることが多くて、何度淋しい思いをしたか。
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop