星と空

悠飛side

電話を受けて紗良ちゃんの病室に行くと苦しそうだった。

「紗良ちゃん!苦しいよね、先生と深呼吸しよっか!」

「ハァハァハァハァハァ……ハァハァハァハァハァ…ハァハァハァハァハァ」

「さらちゃーん、落ち着こっか。先生後ろからぎゅーってするからね!」

「ハァハァハァハァハァハァハァハァ…スゥ-…ハァハァハァハァハァハァハァ…ハァー…ハァハァハァハァスゥ-…ハァハァハァ…ハァ-」

「上手だねー!」

「ハァハァハァハァスゥー…ハァハァハァハァ-ハァハァハァスゥー…ハァハァ-」

「落ち着いたね!よくできました〜♪」

「悠飛〜。落ち着いたかな?紗良ちゃん、辛いよね。うん…うん。少しだけ注射がんばろっか〜。」

注射という言葉で反応した紗良ちゃん。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」

「このまま固定するから、風舞。打って。」

「…しょうがない。ごめんね、紗良ちゃん。」

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!」

「……おっけい。痛かったよね、ごめんね。でも紗良ちゃん眠そうだから寝てていいよ、大丈夫、起きるまで側にいるからね。」

紗良ちゃんは疲れたのかそのまま寝ちゃった…。

「僕残るから、あとはいいよぉ〜。」

「…助かる、ありがと」
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