星と空
「…めん…さい。」

「ねえ、紗良ちゃん、風舞先生のお話聞いてくれる?」

まるで小さな子供に対しての話し方であったかくて、優しさを感じた。

コクン

「ありがとう、紗良ちゃん。」
「あのね、風舞先生のねお仕事はね、紗良ちゃんみたいな子供とお話ししたり、遊んだり、寝たりする仕事なんだ。だからね、僕、楽しくてやっているんだ。それに紗良ちゃんのそばにいたくているだけなんだ。」

そうだったんだ、優しいな、風舞先生は。

「紗良ちゃん。僕、‘ごめんなさい’より“ありがとう”って言ってもらう方が嬉しいな。紗良ちゃんはもしかしたらお義父さんにたくさん嫌なことされて、謝らなきゃって思ってるのかもだけど、僕は怒ったりしないからね。」

コクン

「うん!紗良ちゃんはいい子だねっ♪ご褒美に僕のおすすめの飴ちゃんあげる!フルーツ味で美味しいよ〜」

こういう時は…ありがとう?

「風舞先生、ありがとう…?」

「フフッ…紗良ちゃん、正解!僕の前では自信持って言っていいからね〜!」

「ありがとう…!」

「よくできました〜、じゃあ紗良ちゃん、お部屋戻ろっか!」

「おてて繋いで…?」

「もちろん、じゃあ戻ろっか。」
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