星と空
「ごめんね、見られたくなかったんだね、でも風舞先生もみんなも怒らないからね〜。」
「紗良ちゃん、先生から質問してみてもいいかな?答えたくなかったら言わなくていいからね。」

コクン

「一つ目ね。今さ、どこが一番痛いなって思う?」

これなら言っても怒られないかな…?

「……お……なか……」

「教えてくれてありがとう、痛いよね。ごめんね。」
「二つ目。どんなときに痛いかな?動かしたら痛い?それとも何もしなくても痛いかな?」

「…おなか…は痛い……けど、せなか…とあた…まは…動か…したら…痛い…」

「そっか、早く痛いのなくなって欲しいね。」
「三つ目だよ。お腹と背中、頭以外に痛いところはあるかな?」

「…息を…吸ったら……むね?…全身が痛い…」

「そっか、あとは大丈夫そうかな。」
「最後ね。どこで怪我しちゃった?それとも誰かにやられちゃった?」

「…言っても…さ…らの…こ……おこ…らない?」

「怒らないからね、大丈夫、だいじょうぶ。」

怒らないって約束してくれた、先生を信じなきゃ失礼だよ…
「あ……あん…あ…」
言えない、言いたいのに怖くて言えない…

「もしかして、看護師の安藤さん?」

ひゃっ、その名前…怖い…

「反応からするに、そうみたいだね。怖かったね、助けてあげられなくてごめんね。」

「あ…あと……ふう…せんせいと……電話……してた…」

「うんうん、そっか…。女の先生は誰でも怖いかな?」

コクン

「そうだよね、そりゃ怖いよね。悠飛来たから手当してもいいかな?」

コクン
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