星と空
コンコン

「紗良ちゃん。入るね。」

中を確認し、パニックに陥っていないことに一安心。

ぐっすり寝ているけど、睡眠薬がそろそろ切れる。
申し訳なさを感じつつ、紗良ちゃんを起こした。

「ん…?」

「おはよう!起きたかな?」

「ふーませんせ?おはよぉ…」

「ふふっ、紗良ちゃん、おやつ食べる〜?」

お菓子で釣りながら話をする。

「食べる!!」
目をキラキラさせながら、笑顔な紗良ちゃん。
笑顔になってるところ悪いけど…

「でもなぁ〜じゃあ紗良ちゃんがお話ししてくれたらいいよ!」

「え…?」

そんな悲しい目をされたらこっちが悲しくなってくる…。

「先生、紗良ちゃんのこともっと知りたいんだ〜。教えて欲しいな。」

紗良ちゃんはきっと自分の中で葛藤しているんだろうな…。

「ん…。いいょ。」
消え入りそうな声だけどいいって言ってくれた。進歩した〜!
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