星と空
紗良ちゃんは中庭に来ると目を輝かせてわらいかけてくれた。

「ふーませんせ!お花綺麗!」

「あ!ほんとだ〜綺麗だね。このお花もかわいいね〜」

「あ!ほんとだ〜紗良、この色大好き」

そう言って紗良ちゃんが指したのは淡い黄色だった。

色から紗良ちゃんに否定のイメージが思っていたよりも少ないことを示している。
正直、ちょっと安心した自分がいた。

でも…もうそろそろ病棟に戻らなきゃ。

「紗良ちゃん、残念なお知らせなんだけど、そろそろ病室に戻らなきゃなんだ。ごめんね。」
< 70 / 73 >

この作品をシェア

pagetop