「信じられない」を、「真実の愛」に変えてくれたキミへ
第2章
はぁ……悪いことしちゃったな。
翌日、学校に行って自分の席についたものの、わたしの口からはさっきからため息しか出てこない。
花が好きだと思って、せっかくわたしが喜ぶ場所へ連れて行こうとひーくんは考えてくれていたのに。
あんな態度を取っちゃって。
「百々葉、どうしたの?」
「翠……」
目の前に、翠の白い両腕がにゅっと現れた。
顔を上げると、翠がわたしの机に両手を置きながら不思議そうな顔をしている。
「それがね……」
わたしは、ひーくんがネモフィラが咲いた公園に連れて行ってくれたことを話した。
「ふーん。でも、なんで百々葉の喜びそうな場所なんかに連れて行こうなんて考えたんだろ。まだ知り合ってそんなに経ってないよね?」
目をぱちぱちさせながらそう言ってくる翠に、コクンと頷くわたし。
「変なやつだね」
窓を見ながら、翠はそう言う。