「信じられない」を、「真実の愛」に変えてくれたキミへ
第3章
放課後。
わたしは、翠にスタバへと連れて行ってもらった。
わたしは悪いからと断ろうとしたけれど、翠は太っ腹なので、やや強引にスタバへと入れて来た。
「ほら、あたしの奢りだから好きなの選んで!」
「何にいたしましょう?」
店員さんがニコニコと笑いながら、メニューの本を見せて来た。
「すっ、ストロベリーフラペチーノを!」
「同じものを」
わたしが注文した後に、翠がすかさずそう返した。
「ストロベリーフラペチーノをお2つで、よろしいですか?」
「はい」
「でもわたし、そんなにお金ないし……。すぐには返せないよっ」
「いいよ、スタバくらい」
そう言ってくれるのはありがたいけれど、スタバって結構高いんだもん……。
やっぱり申し訳ないよ。
と言いつつも、わたしがモヤモヤしている間にも、翠はなんでもないという顔をして、お金を払っていた。
トレイの上に、二つ並んだストロベリーフラペチーノ。
「あ、一条さんに小鳥さん!」
チョコフラペチーノを2つ乗せたトレイを持って、本田くんが立っていた。
隣には、ひーくんが立っている。
「ほ、本田くん!」
「ひーくん!」
本田くんを見て、リンゴのように真っ赤になる翠はやっぱり可愛くて、彼の前に翠をドンと押したい気持ちになってしまった。