もう、秘密になんて出来ないっ!

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「ふう。だいたい片付いたな」

片付け作業始めて3時間。わたしの荷物も兄の荷物もそんなになかったお陰で、お昼過ぎには細かい物以外の片付けが終わった。

「みあ、疲れてないか?」

「(誰かさんのせいで)ちょっと疲れたかな…」

お腹も空いたなぁ。

そう思うや否やお腹がぐうと鳴った。

はっ、恥ずかしい…っ!!

わたしが顔を真っ赤にしていると、またしてもピンポーンと。

また荷物?とげんなりしていると、

「グッドタイミングだな」

ニヤリと笑んだ兄の両手には、大きなピザとコーラ。

「や、やったぁ〜!休憩だぁ〜」

賢太郎くんも安堵の表情でその場に仰向(あおむ)けに倒れた。


殺伐(さつばつ)としたリビングの真ん中に段ボールのテーブル。その上にピザとコーラを置いてそれを3人で囲む。

「そういえばみあちゃん。キッチンで使う調理器具とかは持ってこなかったの?」

賢太郎くんの問いに、食べていた手を止めて答える。

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