もう、秘密になんて出来ないっ!

みあだ。みあの可愛くてどこか幼さの残った声音に心底ホッとする。

『お兄ちゃん?どうしたの?』

何も言わない俺を案じているのが伝わってきて泣きそうになる。

「ーーみあ、けっこ…今日の夕飯はなに?」

うっかり「結婚しよう」と言いそうになるのを堪えた俺えらい。

『え?副菜はこれから考えるけど、メインはよだれ鶏にする予定だけど…?』

好きだよ、みあ。俺の好みドンピシャなメニューにしてくれるなんて、みあは俺にとっての、いや、俺だけの女神さまだよ。

「(みあのことが)好きだよ」

思わず口に出してしまった。

いいんだ、もう。みあに俺の気持ちがバレたって。

どのみち親たちはあと5年は帰ってこないんだし。

その間にみあとラブラブに…

< 29 / 96 >

この作品をシェア

pagetop