もう、秘密になんて出来ないっ!

「実はね、あの騒ぎのあとで突然スバルから告られて付き合うことになったんだ。アタシもスバルのこと気になっていたからさぁ、アンタ達のお陰で付き合えたって言っても過言ではないワケ」

「え、えぇーっ!そうなんだ!?おめでとうっ」

「へへっ、ありがと!」

突然の報告でビックリしたけど、志穂ちゃんがあまりに幸せそうに笑うから、わたしも自然と笑顔になる。

…でも、忘れてはいけない人がいる。

「あの、莉玖くんは、あのあと…?」

「あー…莉玖?あいつは…」

きゃあっ。

志穂ちゃんが言いかけた時、出入り口の方で黄色い声が上がった。

「なんだろ?」

「芸能人でも来たとか?」

ふたりで不思議に思っていると、『芸能人』はあろうことか真っ直ぐこちらへ向かってきた。

その正体は__、


< 94 / 96 >

この作品をシェア

pagetop