もう、秘密になんて出来ないっ!

「え…、莉玖くんっ!?」

「りくっ、アンタなんでここに!?」

服装も髪型もモデルみたくバッチリ決めた莉玖くんだった。

「みあちゃん」

わたしに向かって微笑む莉玖くんの顔は綺麗だった。

良かった、傷はないみたいだ。

「莉玖くん、この間は漣が顔面にスマホなんて投げてごめんねっ。それから…、莉玖くんの気持ちにも応えられなくてごめ__っ、」

ブンッと勢いよく頭を下げて謝ろうとしたら莉玖くんの両手で頬を挟まれて、強制的に顔を上げさせられ、綺麗な莉玖くんの瞳とわたしのそれが合う。

「俺、みあちゃんのこと、まだ諦めてないから」

「ふへっ?」

変な声が出てしまったのは許して欲しい。

「莉玖っ!みあはもうお兄さんとっ、」

「奪うから」

奪う!?

「俺、女の子で本気になったの、みあちゃんが初めてだから」

「だからどうした」

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