野良ヴァンパイアに吸血契約されちゃいました
そんなことを考えているうちにホームルームが終わっていた。


一時間目は体育だ。


朝から嫌だな〜と思っていると後ろがやけに騒がしい。


なんだろう?と思って振り返るとそこには女子に群がられたルカくんの姿があった。



「前はどこにいたの?」



「四つ葉崎高校」



「誕生日はいつ?」



「4月7日」



「彼女はいるの?」



「いないよ。今のところは」



案の定、質問責めにあっていた。


転校生にイケメンということも相まって女子の黄色い声が絶えず聞こえる。



「な〜に?心羽も気になってんの?」



「わっ!」



茉莉花の突然の訪問に思わず大きな声を上げてしまった。


どうやら茉莉花は私がルカくんに気があると思っているらしい。


誤解は解かなければいけない。だから、「違うよ、モテてるな〜って見てただけ」と言った。



「そっか〜。本当かぁ?」(笑)



笑われてしまった…。それもそうか。ジッと見ていたのだから。



「そんなことより着替え行こ〜」



「うん」



私は元気よく返事をした。


茉莉花の深掘りしない性格が私は好きだ。


私は席を立ち、着替えるために別教室に移動した。


「今日って男子バスケで女子バレーボールだっけ?」
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