野良ヴァンパイアに吸血契約されちゃいました
見知らぬ人になにを言ってしまったんだろう、と後悔したが時すでに遅し。


彼は目を輝かせて「いいの?」なんて聞き返してきた。


まぁ、見た目は1つや2つ上くらいだし、今日も両親の帰りは遅い。


少し家に連れてくくらいなら大丈夫でしょ、と自分の中で解決し「いいよ」と承諾した。


すると彼はまたもや目を輝かせてから立ち上がった。









「お湯沸かすから、まずお風呂に入って」



お世辞にも綺麗とは言えなかったため、私はそう発言した。


すると彼は特別嫌がる訳でもなく「分かった」と言った。


それから私はお風呂場に向かった。


ジャージをまくり、踊り場に足をつける。


そういえば言ってなかったと思い、「お風呂沸くまでこっちきてて〜」と叫んだ。。


流石に泥や土を家の中に付けられては困る。


数秒待つと彼がトトトッとやってきた。


よし、まずは浴槽を洗おう。


スポンジを手に取りシュッシュッと泡をつける。


しっかりと泡立ててから浴槽をゴシゴシと洗った。それをまじまじと彼は見つめていた。あの漆黒の瞳で見つめられていると思うと、なんだか照れ臭かった。


洗い終わったらシャワーで泡を流す。それから、お風呂のスイッチをポチリと押した。
< 3 / 60 >

この作品をシェア

pagetop