新そよ風に乗って 〜幻影〜
私も、トイレ行ってこよう。
何だかんだと理由づけて、偶然を装ってニアミスを期待している自分に気づいていたが、すでに立ち上がっていた。
トイレに向かう途中、高橋さんは、折原さんが座っているテーブルの前で何か話をしていたので、高橋さんの後ろを素通りして奥にあるトイレに向かった。
高橋さんは、やっぱり人気者だな。こういう飲み会の席とかだと、本当によくわかる。ターゲットにされているというか、周りにたくさん必ず人が居るというか……。
トイレから出てくると、男女別のトイレなのに何故かトイレの前に高橋さんが立っていた
どうしたんだろう?
高橋さんの目が赤い。かなり飲んでいるのか、酔ってる感じがする。
「飲んでるか?」
「はい。高橋さん。大丈夫ですか?」
「ああ。大丈夫だろ? 多分。しかし、かなり飲まされたな」
普段、殆ど顔に出ない高橋さんがこれだけ顔に出ているんだから、本当にかなり飲まされているんだと思う。
「本当に、大丈夫ですか?」
「フッ……。余計な心配するな。大丈夫だ」
そう言って高橋さんは笑って、トイレに入って行った。
宴は21時でお開きとなり、二次会に行きたい人はそのまま連れだって場所を居酒屋に変えてまた飲みに行ったけれど、私は帰ろうと思っていた。
高橋さんは、どうするのかな?
高橋さんと中原さんを捜してみたが、姿が見えない。
あれ?
もう、帰っちゃったのかな? 挨拶ぐらいしたかったのに。
そんなことを思いながら桜沢さんと一緒にお店を出たが、桜沢さんは彼氏が迎えに来てくれているというのでその場で別れて1人で駅に向かって歩いていると、前から高橋さんが歩いてきた。
「高橋さん。どうしたんですか?」
「中原が酔っぱらってどうしようもなかったから、タクシー停めて押し込んできた」
「そうだったんですか」
中原さんも、酔ってしまったんだ。でも、そういう高橋さんもかなり酔っている。
今日は、車は置いていくのかな?
「お前も、もう帰るのか?」
「はい。これから帰ります」
「じゃあ、一緒にタクシーで帰るか?」
な、何で?
何だかんだと理由づけて、偶然を装ってニアミスを期待している自分に気づいていたが、すでに立ち上がっていた。
トイレに向かう途中、高橋さんは、折原さんが座っているテーブルの前で何か話をしていたので、高橋さんの後ろを素通りして奥にあるトイレに向かった。
高橋さんは、やっぱり人気者だな。こういう飲み会の席とかだと、本当によくわかる。ターゲットにされているというか、周りにたくさん必ず人が居るというか……。
トイレから出てくると、男女別のトイレなのに何故かトイレの前に高橋さんが立っていた
どうしたんだろう?
高橋さんの目が赤い。かなり飲んでいるのか、酔ってる感じがする。
「飲んでるか?」
「はい。高橋さん。大丈夫ですか?」
「ああ。大丈夫だろ? 多分。しかし、かなり飲まされたな」
普段、殆ど顔に出ない高橋さんがこれだけ顔に出ているんだから、本当にかなり飲まされているんだと思う。
「本当に、大丈夫ですか?」
「フッ……。余計な心配するな。大丈夫だ」
そう言って高橋さんは笑って、トイレに入って行った。
宴は21時でお開きとなり、二次会に行きたい人はそのまま連れだって場所を居酒屋に変えてまた飲みに行ったけれど、私は帰ろうと思っていた。
高橋さんは、どうするのかな?
高橋さんと中原さんを捜してみたが、姿が見えない。
あれ?
もう、帰っちゃったのかな? 挨拶ぐらいしたかったのに。
そんなことを思いながら桜沢さんと一緒にお店を出たが、桜沢さんは彼氏が迎えに来てくれているというのでその場で別れて1人で駅に向かって歩いていると、前から高橋さんが歩いてきた。
「高橋さん。どうしたんですか?」
「中原が酔っぱらってどうしようもなかったから、タクシー停めて押し込んできた」
「そうだったんですか」
中原さんも、酔ってしまったんだ。でも、そういう高橋さんもかなり酔っている。
今日は、車は置いていくのかな?
「お前も、もう帰るのか?」
「はい。これから帰ります」
「じゃあ、一緒にタクシーで帰るか?」
な、何で?