来る日も来る日もXをして
それぞれが求めるもの
翌日火曜日。明日先輩とのキスは屋上でだった。昨日美彩ちゃんの話の中で屋上で東雲くんの素顔を知ったと聞いて、そう言えばしばらく屋上に行ってなかったなと思いお昼休みにふらっと行ってみたのだ。
広くはないし、写真映えするというほどの場所ではないけれど、綺麗に整備された緑やベンチがあり、なかなか落ち着く感じの場所だ。東雲くんが昼寝するのもわかる気がする。いや、仕事中は駄目だけれど。
今日は午前中小雨が降っていてお昼にはやんだもののいつまた降りだしてもおかしくない天気だった。そのせいか屋上には誰もおらず、一人静かに考え事をするには最適だった。
真冬の雨の後の割には寒くはなく程よくひんやりとしていた。屋根の下にある背もたれつきの黒いベンチに座って思いを巡らせる。
土曜日に会ったあのショートカットの女性のこと、先輩と彼女の秘密、そして美彩ちゃんの恋心・・・
「か、抱えきれない・・・。」
思わず頭を抱えてしまいそうになると人の気配がした。
「昨日も給湯室で偶然会ったけど今日も会うなんて。気持ちの流れ?とかが一緒なのかもね。」
明日先輩を見ていると切なくなってくる。先輩がとなりに座るとどちらからともなくキスをして、私の方から唇を離す。先輩の切なげな視線から逃げて屋上の出入り口に視線を移すと、ちょうど女性二人組が出てきてホッとしてしまう。
「じゃ、私、お先に・・・。」
「あのさ、更科、今日・・・。」
「え?」
「・・・いや、何でもない。」
「?・・・じゃ、失礼します。」
この時、明日先輩の話をちゃんと聞くべきだった。先輩は美彩ちゃんが私と婚活パーティーに行くという話を同僚にしているのを聞いていて、それについて聞きたかったのだった。
広くはないし、写真映えするというほどの場所ではないけれど、綺麗に整備された緑やベンチがあり、なかなか落ち着く感じの場所だ。東雲くんが昼寝するのもわかる気がする。いや、仕事中は駄目だけれど。
今日は午前中小雨が降っていてお昼にはやんだもののいつまた降りだしてもおかしくない天気だった。そのせいか屋上には誰もおらず、一人静かに考え事をするには最適だった。
真冬の雨の後の割には寒くはなく程よくひんやりとしていた。屋根の下にある背もたれつきの黒いベンチに座って思いを巡らせる。
土曜日に会ったあのショートカットの女性のこと、先輩と彼女の秘密、そして美彩ちゃんの恋心・・・
「か、抱えきれない・・・。」
思わず頭を抱えてしまいそうになると人の気配がした。
「昨日も給湯室で偶然会ったけど今日も会うなんて。気持ちの流れ?とかが一緒なのかもね。」
明日先輩を見ていると切なくなってくる。先輩がとなりに座るとどちらからともなくキスをして、私の方から唇を離す。先輩の切なげな視線から逃げて屋上の出入り口に視線を移すと、ちょうど女性二人組が出てきてホッとしてしまう。
「じゃ、私、お先に・・・。」
「あのさ、更科、今日・・・。」
「え?」
「・・・いや、何でもない。」
「?・・・じゃ、失礼します。」
この時、明日先輩の話をちゃんと聞くべきだった。先輩は美彩ちゃんが私と婚活パーティーに行くという話を同僚にしているのを聞いていて、それについて聞きたかったのだった。